やっぱり俺はこの子の事が好きなのだ

妻との出会いから子育てまで

夜には夜の

根拠のある自信はずるいと思う。
そろそろ若者ではなくなってきているのだという自覚は、日が落ちて忍び寄ってきた夜に、「ああ、そろそろ夕飯の時間だ」と遊びを辞めて家に帰ることを考え始める子供の気分に似ている。年齢的なものや体力の衰えよりも、客観的に若さについて考えようとしているその時、ああ自分はそろそろ若くないのだなと気づく。これを書いている今、失ったモノについて考えている、というような気分。ゆっくり、はっきりとした境界線もないまま、さよならしていく。


そうだ海へ行こう。


好きな子に「好きだ」というメールを送った。言うまい言うまいと肩肘張ってる自分に気づいて、急にバカらしくなったみたいな所もあったし、何よりちょうどそんな気分だった。
「ニャー!会ってる時も言えー」
という返事が返ってきて、まぁそのなんだ、そんな気分になったら会ってる時も言うよ(多分言わないけど)と返信した。今の所、胸がバクバクしないで、落ち着いた気分でいれているのは、メールで済ましたからでも年を食ったせいでもない。言わなくても伝わっていると思っていたし、それに何より、何というか伝えた時のその子の反応に日常の延長という感じがあったから。いや実際はすんごい向こうはパニクってたかもしれないけれど少なくとも文面上は当たり前な感じだった。なんていうかそーゆう感じが好きなんだな。
きっと今なら目の前でウンコされて「ソフトクリーム!」とか言われても好きだと思えそう。いや思わないけど。でもきっと「好き」ってそーゆーもんだ。冷静だと思えてても冷静じゃない。


海へ行く