嫁の料理本をプロデュース
その昔、「食事」は人生の中で、わりとどうでもいい部類に属していて、
「これ牛肉?ああそう豚なんだ、あ、そう」
「このほうれん草うまいね。ああ、これ春菊?そうそう春菊」
とか「食事」はひどく義務的なもので、作ってもらった料理は「うまい」とさえ言って置けばいいとでもいうような態度で生活していた。
思い出してみると、うまいかどうかあまり気にしてこなかったし、それを伝え合って楽しむような環境にいなかったのだなぁ。
「イカとブロッコリーの和風パスタ、タラのフリット?、水菜と二十日大根のサラダ、たまねぎの?」
今、一番楽しいのは彼女と食べる夕食の時間。
単純に作る料理がうまいから。
こんだけ美味いのだから、料理本でも出したらいいのでは?
ちゃんと綺麗に写真撮って、ブログを書かせてアクセス増えればオファーでもくるのでは?
おれの仕事はWEBプロモーションなんだから、勉強がてらプロデュース?
アクセスなんか増やそうと思えばいくらでも増やせるぞ!
これは夢の印税生活!?
そういうことを考えている時、ちょっとふわっと宙に浮くような気分になる。
大抵、考えるだけでやらないのだけれど。