「おいでよ」の気持ち
出社して間もなく、携帯に彼女からメールがきて、いかんいかん、またおはようメールするのを忘れていたと思いながら、見てみると
「早く一緒に住みたいよう。もう家出たい」
と書かれていて、大した事ではないとは思いながらも、一応理由を問うと
「マミーがうっとおしいよ」
と案の定であった。
「マミーから逃げてくるだけのマルコはお断りだよ」
そう返事をしたのは午前中の話で、今22時、会社の帰路で、あの時、
「おいでよ」
と一言返答していたらどうなっていたかと考えてみた。
おそらくは、もちろん単なる冗談で終わった。そうなのだけれど、何故か心に引っかかったのはおそらく「おいでよ」の語感。
「来いよ」でも「来なよ」でもなく「おいでよ」
男言葉でも女言葉でもない「おいでよ」
何だかその語感が気に入った。
暖かい気持ちになる。いつか使ってみたい「おいでよ」