やっぱり俺はこの子の事が好きなのだ

妻との出会いから子育てまで

ちょっと息を呑んだ電話

雨が降ったら会社を休みたい。そういうことを切に考える。
「傘がないので今日は会社休みます」
とか本気で言ってみたい。
言ってしまった後のことさえ考えなければ、それ自体は何の問題もなくできそうな気がしてくる今きっとどうかしてる。
cafe tojo (カフェ トホ) - 笹塚/カフェ [食べログ]

彼女はロシアに留学(と言っても短期)してたぐらいなので、アレはボルシチではないと言い張り、僕もまた初海外経験であったインドには特別な思いがあり、アレはカレーではないと言い張った。
しかし「でもうまい」ということで一致した。

別れ話でも始まるのかと思った、あのトーンったら。
テンションの低い声、無言さ加減。
「かまって欲しいという話をした後、『反省します』ってメールが来たから何か変わるかと思って電話を待ってた…」
「ほっといて欲しいと思うのが、あたしの恋愛の常でこんなのは初めてだ。『ほっといて欲しい』とむしろあたしに思わせて欲しい」
「どっからそんな自信湧いてくるの」
そんなような事を言われ、いやあのその式にしどろもどろに応対し、電話じゃ何ともならないと思った僕は、
「今から六本木で会おう。そんでカルアミルクを飲もう!」
と言ってやや煙に巻き、実際は彼女の実家の笹塚まで出張った。
会えばなんて事はないわけで、一通りまた攻められはしたけれど、まぁ良かったかななんて思ったわけだ。
「こういうの好きでしょ」
って色川武大なんかが表紙の雑誌をカフェで見せられて、「昔好きだった」と答えながらも、あなたと付き合ってからはもっぱら村上春樹だよ、「やれやれ」とは思っても言わなかった。
でもその時思ったのは、彼女が俺に求めているのは、きっと村上春樹でもなくて、城咲仁的な何かだってこと。「めんどくさい?」と女子に聞かせないようなマメさ。


というわけで、明日から、毎朝ホットな情報付のおはようメールを送ることにする。
「亀山先生が今朝の日経でドストエフスキー語ってたよ。おはよー」
みたいなさ。
習慣になるまでとりあえず頑張るよ。